向上心にキスを...?

前のページでブランドの名前の由来を説明した。


"向上心にキスを"


この「向上心」という言葉にはどのような意味が込められているのか。ブランド創設者の寺澤に聞いてみた。

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私「向上心っていう言葉はDesimprovon Bisouをより深く理解していく中で一つの指針となる言葉だと思うんですけれども、どうして向上心という言葉をブランド名に落とし込もうと思ったんですか?」


寺澤「向上心って、字の通り簡単に言えば、上に向かう心って意味だよね。上に向かうことって、楽なことばかりじゃないし大変な苦労をするときもある。だから人によっては向上心とかそういう言葉を重荷に感じてしまう人もいると思う。」


私「うんうん。確かにそうですね。"楽に生きていたい自分にとっては向上心なんていらねーよ!" みたいな人も沢山いるでしょうね。」


寺澤「そうだよね。世界には今の時点で70億を遥かに超える人たちがいて、それでなくても多様化が叫ばれてる今日この頃だし、一人ひとりがどんな生き方したって別にいいんだよ。」


私「でも、向上心っていう言葉を使っているからには、"ひたすら上を目指せ!勝ち上がるんだ!"みたいなことじゃないんでしょうか?」


寺澤「実はそういう熱血スポーツな感じとはちょっと違うんだよね。そういうのも好きだけど。」


私「ええー、そうなんですか。そしたらやっぱり最初の疑問に戻るんですけど、どうして向上心なんですか?」


寺澤「大事なのは、一人ひとりが幸せに自分の人生をまっとうすることなんだ。脳科学の話になるんだけど問題ない?」


私「難しい話ですか?でも向上心に関わる話なら教えてください。」


寺澤「大きく関わるんだ。というのも、向上心は人間が幸せに生きるために重要な気持ちなんだよ。」


私「ほう。」


寺澤「そもそも、幸せというのは人間が脳で感じること。それはわかる。じゃあどうやったら脳が幸せを感じるのかっていう部分が大切。そして脳科学者が言っているのは、この"向上心"というものが幸せを作り出す一つの要素なんだ。」


私「向上心が幸せを作る要素???あ、向上心を持って仕事をして、たくさんお金を稼いで良いものたくさん買うと幸せってことか!」


寺澤「確かに良い商品を沢山買えれば嬉しいよね(笑)。でも、だからと言ってモノやカネさえあれば必ず幸せになれるわけじゃない。もっと大切で、もっと幸せになれる方法がある。それが"向上心"を持つことだ。だけど、この向上心っていうのはさっきも言ったように人によっては重荷だと感じてしまう場合もある。でも重荷になる場合っていうのは大抵の場合、他人と比較ばかりして生きている人がそう感じるんだ。」


私「確かにそうです。どうしてあの人よりお金が無いんだ、どうしてあの人の方が可愛いんだ、どうしてあの人ばっかり楽しそうなSNSあげているんだ、どうして...、って、そんな繰り返しです。」


寺澤「他人と比較することが必ずしも悪いとは言わないけど、多くの人は過剰に考えすぎてしまうんだ。他人と比較したときに、こんなにすごい人がいるから自分も頑張って追いつくぞ、っていう感じで自分の努力に気持ちを持っていければいいのだけれど、多くの人は他人を見、他人をひがみ、結局自らは動かない。だから自分の気持ちは変わらないし、自分が変わらないから現実も変わらない。大切なのは、他人と比べて成功するとかそういうことよりも、今日の自分が昨日の自分、なんなら1秒前の自分よりも僅かでも成長しているかどうかが大事であって、そこに意識を向けるべきなんだ。」


私「なるほど、歌にもよくありますよね。一歩だけ前に〜とか、成長した自分〜、みたいな歌詞。」


寺澤「そうそう。ここで脳科学の話に戻るんだけど、人間は"ドーパミン"という脳内物質が出たときに大きな幸福感を感じるんだ。そしてドーパミンが沢山でる瞬間が色々あるんだけど、特に、何か上を目指しているとき、何かを達成しようとしているときはドーパミンが沢山出る。もちろん、それが達成されたときにもドーパミンは沢山出るけどね。」


私「なるほど!幸せになるためには他人よりも上にいくことではなく、今の自分よりも成長したり、自分の中にある達成したい夢や目標を叶えるために行動したり考えているときに沢山ドーパミンが出て幸せを感じるんだ!ってことですね!」


寺澤「そうそう!せっかく生まれてきたんだから楽しく生きていたいじゃん?その一つのいい方法として何かしら向上心を持って動いてみたり、他人からみたらどんなに小さいことであっても、たとえ笑われるようなことであっても、何かを達成したりしながら生きていれば、人生すごい変わるよ!って。」


私「なるほど。幸せだとか楽しいだとか言葉だけじゃなくて、それがどうしたら実現できるのかって考えるの、面白いですね。」


寺澤「そうでしょ。ただ一つ言っておきたいのは、向上心を"持つ"とかって言葉を使っているけれど、自分の意思で"持つ!"って思わなくても、純粋な好奇心から何かにのめり込んで自らの高みを目指している人も多くいる。そういう人は意識しないままに向上心を持っているし、そういうのは言ってみれば"最強の向上心"だから、そういうのがある人はそれをひたすら追い続ければいいと思うね。」


私「天才とかって言われる人はみんなそういう感じだったのかもしれませんね...。」


寺澤「そうだね。好奇心と言う名の最強の向上心を持っているから、ほとんどの人は到達できない境地にまで辿り着くのかもしれない。」


寺澤「さらに言えば、この向上心は勝ち負けがある必要もない。大切な人を守り抜くとか、川の生態系を守るとか、社会をよりよくするとか、貧しい子供たちを救うとかとか、そういうことも全て素晴らしい向上心だと思うし、少なくともこのブランドが言う"向上心"は、より広い視野でみてほしい。」


私「なるほど...!!Desimprovon - 向上心 についてすごく良く分かりました。私も自分なりのディジンプルーボンを持って生きていこうと思います!!今日はありがとうございました!これからもよろしくお願いします!」


寺澤「はーい。こちらこそ!」